10月23日、決算特別委員会の総括質疑。墨田区議会自由民主党の各委員の質疑の概要です。

 

■福田はるみ 委員

【危機管理】
・富士山噴火に伴う降灰への備え
区内に火山灰が積もった場合の除灰体制と、東京都との役割分担、区民への周知を確認。区は、東京都の地域防災計画に降灰対策が記載され、優先的に除去する道路は上下1車線を必ず確保する基準があり、区の計画も都の計画を反映して連携して対応すると答弁。区の想定では基本は自宅での生活継続か在宅避難を推奨し、防災無線・SNS等で周知する予定との答弁。日頃からの周知を要望。
・サイバー攻撃への危機管理と体制強化
サイバー攻撃を自然災害と同様の危機として捉え、区政全体の危機管理の課題として、区長の認識と体制強化に向けた決意を確認。区長は、最優先の課題として区民の生活をしっかり守り、東京都・国と連携して対応する、全庁が一致して事象を共有し、入り込まれない体制と被害を最小限に抑える対策を練ると答弁。来年度に向けて「予算対応なんかも含めてどうすればいいかを考えていきたい」との答弁を確認。区民を守るため力を入れるよう要望。
【子ども・子育て】
・子ども版すみだモデルと、子どもが自らを守る力
子ども自身が自らを守れるようになるための区の取組を確認。区から、令和7年度に保育園での公開保育や保護者向けの講演会など包括的性教育の取組を実施し、子どもの意見聴取の仕組みづくりも進めているとの答弁。岸川副区長から、教育委員会や保健所も連携し全庁を挙げて取り組むとの答弁。幼児期から自分の体を大切にし、嫌なことは嫌と言える力を育む教育に区独自で先進的に取り組むよう要望。
【公民学連携・都市間交流】
・レイクランド大学との連携と都市間交流
区の高校生のサマースクール参加に向けた調整状況と、海外・国内との官民学連携、都市間交流の進め方を確認。岸川副区長から、夏休みに区の高校生を受け入れていただけるとし、予算が絡むので議会にも相談になるが、帰国後に地域と交流する取組にしたいとの答弁。区長から、心と心の通った交流を心がけ、周年の機会をきっかけに区としても体制を整えて臨みたいとの答弁。
【人材育成】
・職員育成でのAIの活用と区内大学の知見
職員育成でのAI活用の取組と、区内の大学の知見を活用した研修を提案。区は、今年度の幹部職員研修でこの課題を取り上げる予定とし、区内の大学の知見等も活用したAIの活用の研修を「今後前向きに検討させていただきたい」と答弁。区民と接する場面では人と人のつながりを大切にしつつ、AIで仕事の効率化を図るよう要望。
【まちづくり】
・押上駅の混雑と安全性
有料特急の導入などで利用者の増加が見込まれる押上駅の混雑・安全性の課題と、鉄道事業者との協議を確認。区は、昇降動線の狭さや待機スペースの少なさ、案内サインの分かりづらさなどの課題を挙げ、令和7年度から鉄道事業者と意見交換を行い、検討会を設置して方向性を共有することで合意し、本年8月に検討会を設置したと答弁。議員へ進捗をその都度伝えるよう要望。
・大横川親水公園
ローラー滑り台の改修と、公園に沿って取得した土地の活用を確認。区は、ローラー滑り台は今年度から来年度にかけての船形施設の工事で改修する予定と答弁。取得した土地は指定管理者の詰所とともに公園利用者も休憩できる施設にしたいとし、長崎橋側の広場と一体的な活用ができるとの答弁。観光の回遊のきっかけになる公園とするよう要望。
【財政】
・新たな歳入の確保
公共施設の建替えなど将来の財政負担を見据え、新たな自主財源の確保を令和9年度予算編成の重要な課題に位置づけるよう要望。岸川副区長から、今年度は秋からクラウドファンディングを新しく始めたとし、ガバメントクラウドファンディングや新たなネーミングライツ等も含め「全庁を挙げて、新たな歳入の確保策について、きちんと検討させていただきたい」との答弁を確認。

■加藤ひろき 委員

【交通】
・自動運転技術の社会実装と本区での導入
まちづくりの観点から、区内循環バスや観光拠点を結ぶ移動、高齢者の移動支援などでの自動運転の活用を提起し、国・都の補助を活用した実証実験や導入に向けた具体的な検討を要望。土橋副区長から、狭あい道路が多いなど課題が多く直ちに導入はできないが、中長期的な視点で今から検討する意義は大きいとし、「早急に導入の基本スタンス・方向性を見定めていきたい」との答弁を確認。
【教育】
・標準服の販売店と保護者の負担軽減
物価高騰の中で、義務教育で事実上必須となる標準服の価格の適正さと、販売店の選定の公平性・透明性を確認。区から、販売店が1社のみとなっている学校があることを把握しており、2社以上あることが望ましいと教育委員会では考えているとの答弁。各学校への働きかけを求め、区から、販売店を指定する場合は可能な範囲で複数の事業者を指定するよう「しっかり周知をしてまいりたい」との答弁を確認。各学校に任せきりにせず、公平で健全な競争環境の確保を要望。

■稲葉かずひろ 委員

【環境】
・2030年カーボンハーフの実現可能性
区の環境の計画に掲げる2030年カーボンハーフの実現の可能性を確認。区は、地球温暖化対策の助成、再エネ電力の活用、食品ロス対策、プラスチックの分別回収などで削減が進めば、カーボンハーフに迫る可能性は十分にあると手応えを感じ始めていると答弁。
・コンポストでできた土の行き先
資源循環の意識を高めるため、コンポストでできた土の行き先の明示を提起。区は、東武線沿線の足利市と連携し、集めた堆肥を足利市の農園で活用できないか検討していると答弁。区内全域での取組を要望。
・不要園芸土の回収
試験的に行っている不要園芸土の回収の実績と評価を確認。区は、区民に定着してきたと捉えていると答弁。回収場所の分かりやすさと周知の改善、定期回収の計画を要望。区は、予算を伴うため現時点で明確なことは言えないが、「区民のニーズを踏まえて考えていきたい」と答弁。
・集団回収の団体の負担感
町会・自治会の集団回収の負担感への対応を要望。区は、報奨金などの金銭的な援助に加え、リサイクル品の活用の見える化など、参加者を増やす側面からも支援していきたいと答弁。
【定住施策】
・人口動態と定住促進・流出対策
令和7年の人口動態を踏まえ、ファミリー世帯の転出の傾向と、近隣区との比較から見える区の強み・課題を確認。区から、単身の若年世代の増加は交通の利便性の高さが強みで、ファミリー世帯は住宅の広さと家賃などが要因の可能性があり、住宅マスタープランの検討と突き合わせて分析を深めたいとの答弁。Uターンを考える方の期待に応える施策を要望。区長から、ファミリー世帯の流出の抑制を優先して考え、公園の整備や水害対策なども合わせて総合的に選ばれる区になることが重要との答弁を確認。
・保育園の入園選考における居住年数の合算
一度区を離れると居住年数がリセットされる入園指数の制度について、以前の居住年数を合算するこれまでの提案の検討状況を確認。区から、令和8年度予算で入園申込みのシステムの改修予算を計上し、改修を進めているとの答弁。今後は過去に墨田区に居住していた期間も居住年数の積算に含め、令和9年度に実施する入園申込みの受付から運用を図り、案内の冊子で周知するとの答弁を確認。定住・Uターン施策としてのメッセージ性も踏まえた周知と説明を要望。

■小林しょう 委員

【要配慮者対策事業費】
・避難行動要支援者管理システムの成果
令和7年度に導入した避難行動要支援者管理システムの成果を確認。区から、名簿をデータで管理し、エリアごとの検索や個別避難計画の確認ができるようになり、地図情報とも連携したとの答弁。名簿の掲載基準を実際の支援の必要性に即して見直すよう提起し、区は障害支援区分と組み合わせた基準などで絞り込みを進めていると答弁。
・個別避難計画の策定促進と人的支援体制
今年度導入したQRコードによる申込みの効果を確認。区から、要配慮者支援係を設け、新たに名簿に掲載された方に手紙を送りQRコードで自分で計画を作れる仕組みを展開し、「確実な手応えを今感じている」との答弁。自ら計画を作ることが難しい方への個別訪問を担う人的支援体制の強化を提起し、区は行政としてのマンパワーを確保しないと進まないと感じており、来年度に向けて検討していると答弁。計画策定に専従する職員など人材の補強を要望。
・防災部門の組織体制
業務が多様化・専門化する防災部門の組織体制と、大規模災害時の指揮命令体制の継続性・管理職の役割分担を確認。区から、指揮・命令ができる管理職の確保が重要な課題との認識が示され、令和9年4月に向けた全庁の組織・人員の調査とヒアリングの中で引き続き検討するとの答弁。区長から、要配慮者支援は一番の優先課題の一つとし、新しい係を1年かけて検証し策定を早める体制を構築すること、いただいた意見は防災対策全般としても「少し考えさせていただきながら、対応してまいりたい」との答弁を確認。
【学童クラブ事業費】
・子どもの朝の居場所づくり
学童クラブの早朝延長の利用状況から、平日の朝の居場所づくりのニーズを確認。区は、一定のニーズがあると認識し、全校一斉の実施は厳しいが、モデル実施などの手法も選択肢の一つとして検討したいと答弁。対象を一律に広げず、支援の必要性が高い家庭を優先する利用要件を提起し、区は支援が必要な世帯に必要な支援が届けられる制度設計を進めたいと答弁。東京都の補助制度の活用や地域団体との連携も要望。